【一番浮きやすいボーカル】ヴォーカルのMIX(ミックスダウン)について 6 ~ マスタリング編~オケとヴォーカルの一体感

  

こんにちは、ちゃんねこです。

前回はボーカルMIX、空間系処理を書きましたが


大まかな流れはこちら↓

 

今回はマスタリングについて語りたいと思います。

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マスタリングについて

マスタリングとは本来CDの各々の楽曲の音量(音圧)、音質、雰囲気を揃えるために、2MIXを整えるといった意味合いですが

最近は楽曲は単体で配信されることが多く、単体のクオリティを上げるためにマスタートラックで音量(音圧)、音質を調整することをさすことが多いようです。

 

良いか悪いかは別として、日本では音圧をギリギリまで上げるマスタリングが好まれています。

音圧を上げると何がいいかというと、迫力が出ます。再生プレイヤーで同じ音量設定の場合、音圧が高いほうが大きく聞こえます。

また、音圧が高いと埋もれていた音も持ち上がって聞こえます。

 

またMS処理でステレオ感が変わります。

なので単体で配信する楽曲においても必要な処理になります。

今回は、単体のクオリティを上げるためのマスタートラックでの最終調整として語ります。

 

一口にヴォーカルMIXにおいてのマスタリングと言っても、各楽器パラトラックとのマスタリング、2MIXのオケとマスタリングは別物です。

 

各楽器パラトラックとのマスタリング

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すでに各トラックで十分に調整してあるとしてマスタリングでは特別なことはしません。

 

基本は、超低域(30~40Hz以下)をEQでローカットしてコンプ、マキシマイザーをかけて終わりです。

CDなど他の楽曲と合わせる場合はここでEQでハイやミッドの調整、マルチバンドコンプをかけますが、単体なので単体でのクオリティを目指してください。

WavesのテープシミュレーションKramer Master Tapeなどで雰囲気を出すたりもします。

マキシマイザー

マキシマイザーで音圧を上げると、バランスが変わります(MIXが上手くいってるほど変わらないです)。

ヴォーカルの音量が下がることが多いです。その時はヴォーカルの音量を調整しましょう。

ヴォーカルは各トラックをバスでまとめておくと調整しやすいです。

 

MS処理

 

WavesのCenterというプラグインはサイドの音量とセンターの音量の調整が可能です。

これをオケ全体にかけて(これもバスでまとめておくといいです)サイドの音量を上げて、ヴォーカルの音量を上げるのがおすすめです。

センターを下げるという考えもあるのですが、こちらの方がサイドが埋まって音圧が上がります。

 

2MIXオケとのマスタリング

歌ってみたなどで主流な2MIXオケとのマスタリングですが、多くのオケはすでにマスタリングされていてることが多いです。

なのでパラトラックと同じようにマキシマイザーをかけるとかかりすぎた音になってしまいます。

 

ヴォーカルの音圧

なのでこれは少し裏技的になってしまうのですが、ヴォーカルトラックにマキシマイザーをかけます。

これは潰して音圧を上げるというより、質感をオケに合わせるのが目的です。

ヴォーカルがオケと比べて細い場合は、マルチバンドコンプレッサーで低域を少し持ち上げると音圧が上がります。

やりすぎると違和感が出やすいので、わずかな調整にしましょう。

 

ヴォーカルの場所を作る

すでにマスタリング済みのオケですとヴォーカルの場所が埋まっていることが多く、ボーカルを合わせても埋もれてしまうことがあります。

ヴォーカルが埋もれてしまう、抜けない場合はオケのヴォーカルとかぶってる低域をEQで下げます。

この時、MS処理できるEQだとセンターだけ下げるといった事ができます。

WavesのCenterでオケのセンターの音量を下げるのもいいです。

 

薄っすらリバーブ

ヴォーカルにかけてあるリバーブと同じリバーブ(ルーム系)をオケにもかけます。

これは一体感を出すためのものですが、すでにオケにリバーブがかかっている場合が多いので、薄っすらとかけます。

勿論、全記事で語ったようにリバーブ成分にはローカット、ハイカットを入れます。

 

マスタートラック

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コンプ、マキシマイザー、EQで調整します。

すでにオケの音圧が高い場合はコンプ、マキシマイザーは強くかけません。

前項で書いたKramer Master Tapeなど雰囲気、質感を変えるエフェクトをかけるとヴォーカルとオケの一体感が増します。

 

まとめ

  • パラトラックオケと2MIXオケではやり方が変わる
  • パラトラックとのマスタリングはあまり大きくいじらない
  • 2MIXオケはでは質感を合わせることを意識する
  • MS処理を効果的に使う

 

以上でヴォーカルMIXについて全項が終わりました。

結構、当たり前のことや間違ったことなどあると思います。

ここに書いてあることが正しいとは限らないので、皆さんのヒントになれば幸いです。

 

それでは。